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という事でアルミケースとジェラルミンケースの違いを皆様に分かりやすく説明しようとの趣旨で始まったこの企画。
「本物のジェラルミンケースをつくってみよう!!」
4話に分けてお送りします。語り手は弊社の生き字引でもある社長です。
それでは第一話はこちらからどうぞ!!
折角ご紹介しておいて、「存在しません」だけでは無責任なのでこの際本物を作ってみます。まずは本物の板を入手しなければいけません。代表的なA2017の板をネットで探してみました。幸運にも切板で調達できました。
加工製が悪く曲げが難しいので切板のまま表面材として使うことにします。溶接性も悪いので各面はリベットでつなぐ事にします。
このままですと耐食性が悪く直ぐに腐食してしまうので、表面処理の必要があります。アルミの表面処理と言うとアルマイト処理が最もポピュラーですが、ジュラルミンはアルマイト性も良くありません。そこで本来の輝きを維持する為、半艶のクリアー塗装を施しました。これで準備万端整いました、次はどんな形状のケースにするかです…
どんな形にしようかな・・・と色々考えていましたが、一口にケースといっても色々な形が有ります。皆様がジェラルミンケースといってすぐに思い浮かべるのは、アタッシュケースタイプのものだと思います。現金輸送で使われているものといえば想像しやすいですね。
その他に一般的な形ではボックスタイプもあります。こちらは様々な用途で使われています。テレビでもカメラマンが使ったりしています。
これらの切り板をアングルで組み合わせるタイプはサイズの変更が可能なので、細長いタイプやハンドルが埋め込み式のものなど比較的大型のものも作れます。
ただ、今回は入手した材料が少ないので余り大型のものは作れません。やはりもっともスタンダードなものが分かり易いだろうとの事から、アタッシュケースタイプを製作することにしました・・・。
ということで、弊社のアルミケースAT-3000のサイズとパーツを使用して、群馬工場に試作の製作を依頼しました。
そして待つ事1ヵ月・・・。
そして完成したのがこちら!!
・・・が、
M「・・・あまりAT-3000と区別がつかないね。」
I「ぱっと見た感じ一緒ですね・・・・。光沢感はジュラルミンケースっぽいんですが。」
M「これだと読者の期待を裏切るから、ジュラルミンケースらしいパーツを選択して、もう一回製作してみよう。」
という事で、各部のパーツをもう一度再検討して、新たなジェラルミンケースを作ってみることにしました。
改めて工場に再製作をお願いしてから2週間後・・・・・。
上がってきたジュラルミンケースがこちらです。
パーツ類はCOREシリーズで使用しているステンレス製のハンドルと鍵付きロータリーキャッチを使用。フレームと角金はシンプルな部材を使用してみました。
写真も気合を入れてカメラマンの方に依頼をして撮影をしてみましたが、皆様如何でしょう?
ジュラルミンケースらしいスタイリッシュなものに仕上がってきたかと思います。
この光沢感といい、なかなか良いものが出来てきました。
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