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こんにちは。ブログ管理人のイオキです。
今回はブログからの出張でコラムを書いてみようと思います。
ちなみに内容は、今PROTEX SHOPで販売中の「Smartabook」について、その開発秘話をご披露したいと思います。
さて、アルミケースと言うと、頑丈で重たい男の持ち物みたいなイメージがありますよね?
そんなイメージを払拭したスタイリッシュなアルミケースを作ってみようと思い立ちチャレンジしたのが3年程前でした。
そのような中、フジコーワにしては珍しくファッションに振ってみようとイメージして出来上がってきた最初のスケッチが下の「アルミケース試作その1」です。
アルミに革の付属をあしらったユニセックスのデザインのつもりでしたが、何かあか抜けない感じがしました。
そんな時あるひらめきが・・・・ そうだ世界で最も薄いアルミケースを作ってみよう!!
さてそんなに薄いアルミケースに一体何を入れて持ち歩くのでしょう?
極々単純な疑問がスタッフから出てきました。
「アタッシュケースとしては薄いクリアファイルが入ればいいんじゃない?」
「携帯が入らないとね」
「システム手帳も入れたい」
おいおいそれじゃあ世界で一番薄いアルミケースにならないぞ!
そして又あるひらめきが・・・・
Macbookが入ればいいんじゃない?
Macbook ProとかMacbook Airとかという事でMacbookの厚みに合わせることになりました。
そうは言ってもどの位薄く作れるものなのかな?そんな事を考えながらのスケッチが下のものです。
絵では出来そうなのですが、加工出来るのでしょうか?アルミケースなのですから、蓋と本体に分かれ、閉めた時スムースに勘合しなければいけません。スケッチでは片側の厚さが8mmの指定です。
当社の設備でどの位が限度か、検討を重ねた結果片側10mmとなりました。厚さ20mmのアルミケースです、ギネスで調べたわけではありませんが多分世界で最も薄いアルミアタッシュケースだと思います。
世界で最も薄いアルミケースはそう簡単には出来ません。
一番の難題は4隅の加工でした。
4隅が角ばっていてはぶつかるとひどく痛いので丸みをつけることが命題でした。最初の試作ではアルミの4隅は角ばっていて、皮革のコーナー部品で丸みを付けようとしたのですがどうしても格好良く出来ません。
アルミケースなのですから何とか機械加工で格好の良い丸みを付けられないか、工場の技術スタッフが検討していた時のスケッチが下の図です。試作を重ね、なんとかイメージに近い4隅の形状を出すことに成功しました。
アルミケースのハンドルでは本当に苦労しました。
細い革のハンドルで必要な強度を出すのは簡単な事ではありません。アルミケースではプロでも革には素人のフジコーワとしては、革職人さんに相談するのが一番です。
何種類も試作して頂き、強度テストをしてみました。当初はxxkg位で取り付けネジ部が外れたり、持ち手部が切れたり、試行錯誤の連続でした。結局1本ではどうしても強度が出ないので2本手としました。
遂に世界で最も薄いアルミケースが完成しました。
なかなか良い出来です、スタッフ一同大満足です、でも決して安いものでは無く、どのような評価を受けるか心配もありました。発売開始して暫くすると、「男の隠れ家 Real Metal Design」 等の雑誌にも取り上げられスタイリッシュなアルミアタッシュケースとして評価を受けました。
一番うれしかったのは、デンマークのデザイナー(Finn Sloth氏)のコメントです。
「このケースを持つために、Macを買いたくなるケースだね!」スタッフ一同感激しました!
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